前回に引き続きで、2017年のeBayのセラーアップデートの秋バージョンについてです。
下記がeBay公式サイトのセラーアップデートのリンクで、9/19リリースされました。
前回記事→eBayセラーアップデート 2017秋 完全解説 その1
前回内容
1 ①Listing Visibility
1.1 ⑴eBay Guaranteed Delivery
1.2 ⑵Markdown Manager
1.3 ⑶Promoted Listings
1.4 ⑷ bundles and lots
1.5 ⑸ eBay Questions & Answers.
前回は①Lisiting Visibilityの解説のみで終わりましたが、今回は残りの2項目のPolicy UpdatesとInternational Performance Standardsについて追ってきたいと思います。
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②Policy Updates
Removal of off-eBay links, listings security, product identifier expansion, image guidelines, and eBay Catalog update.
上記が見出しで下記5項目に分かれているようです。
⑴Remove contact info and links that take buyers off eBay
⑵Secure your listings
⑶Expanded requirement for product identifiers
⑷Image policy changes
⑸Matching new listings to the eBay catalog
それでは⑴から順にいってみましょう!
⑴Remove contact info and links that take buyers off eBay
前回の夏のアップデートでもほぼ同様のことが書かれていました。
表題の通りで商品説明、タイトル、その他のeBayページに自分のメール、電話番号、ソーシャルメディアのリンクなどの連絡先情報を含めることはできなくなる、ということですね。
安全のためと言ってますが、もちろんeBayとしてはeBay外での取引をされると手数料が入ってこなくなるからですね。
9月にイチえもんの所にも、下記の警告メールがきました。
夏のアップデートで知っていたのですが、なんとか行けるのではと甘い期待を持っていましたが、、
この時点では5051個に連絡先情報のリンク違反があるので改善してくださいとのことでした。
イチえもんは自分の連絡先情報は一切載せていませんでしたのですが、ディスクリプション内に自分の他の商品リストを掲載するツールを使っていた、のが引っかかったのかもしれません。
未だに何に引っかかったのか不明なんです。
Bulk editやCSVでFile exchangeなど色々と試しましたが、改変すべき文字列がとてつもなく多くて複雑怪奇なコードになっていたので、1個1個をReviseするしかなく1日2人がかりで8時間、10日かかりました。
eBayのDescriptionってHTMLコードで書いてもeBay独自の変なコードに変換されるんですよね〜
あれは一体なんやんや!
2017年10月15日までに訂正されなかったリスティングには、以下の措置が適用される場合があるようです。
- 検索結果からの削除
- 連絡先情報を含む新規出品または改訂リスト出品が承認されない
- 準拠していないコンテンツの変更または削除
- その他のアカウント単位へのアクション
かなりきつめのペナルティが列挙されています。
最悪の場合は4,のアカウントのサスペンドでしょう。
とにかく今後は「このリンクいけるかなあ?」って思うものは一切やめといたほうがいいかもしれません。
eBayの手違いによって本来は合法であるリンクも削除対象にされるかもしれません。
それを救済してくれるはずのeBayカスタマーサポートはクズすぎるので。。言い方が悪いですが。
そして一番の衝撃が下記の一文です。
セラーは、たとえ商品が売れなくても、eBay以外の場所で売買する目的で、連絡先情報を提供または参照したり、買い手の連絡先情報を要求したりすると、Final Value Feeを支払う責任があります。
ヤ◯ザですね。。
もう呆れて何も言えません
なんかもうeBayで販売する時に、「これ大丈夫かな?」とか「eBayさんに怒られないかな?」とか怯えながら作業しなくちゃいけなくなってきてるなあ。
いい加減にしてくれ!ってことですよ( ´Д`)
⑵Secure your listings
これも夏のセラーアップデートで述べられてたものですね。
超簡単に説明するとDescription内のHTTPをHTTPSにしろ、ってことですね。
2017年10月よりGoogle ChromeブラウザではHTTPを含むページには「安全でない」と警告が出ると記載されてます。
調べると下記の画像のようになるみたいですね。
しかし、イチえもんのeBayのストアページも商品ページも未だにHTTPなんやけど。。
eBay自体が対応できてないやん。。
ちなみにイチえもんはディスクリプションに付けてる画像の表示元にYahoo boxを使用してたんですが、それが今年夏くらいにYahoo boxがHTTPSに一気に変更されて6000品の商品のeBayのディスクリプション内の画像が全て表示されなくなりました。
なので、6000品のディスクリプション内にあるYahoo Boxからの画像表示URLを全てHTTPSに変更しました。
ディスクリプション内に50個の画像表示リンクがありましたが、その時は比較的に単純URLだったのでBulk editで500個ずつ変更できました。
それでまた上述したNon-compliant link事件では6000品を一個一個編集することになり、もうディスクリプションを複雑な形にするのを諦めて、単純な形にしました。
なんだかアホらしいことに労力を使ってるので疲れますね。。
イチえもんの推測ですが、全世界的なHTTPSのセキュリティを売るための商売なんじゃないか、と疑いたくなります。
つまり「消費者にとって危険」と煽ってHTTPSを推奨してHTTPSセキュリティを売る、みたいな。。
安全、保険って商売で一番儲かるようですしね。
⑶Expanded requirement for product identifiers
特定のカテゴリの商品ではBrand、MPN、UPCが必須になります、とのこと。
カテゴリはこちらで参照できます→ http://pages.ebay.com/sell/item_specifics/product_identifiers.html
USED商品にもUPC必須化を進めていくとのことで実際に少数のカテゴリでは必須になるみたいです。
これもeBayの商品のカタログ化の施策の一貫ですね。
とにかくAmazonのように1種類の商品を一つのカタログとして扱って、それに紐づいてマーケットプレイス出品させる、それがSEO対策として有効でGoogleの検索上位に入ろうってことなのでしょうか?
⑷Image policy changes
下記のウォーターマーク画像の禁止は11/30にeBay自身が撤回しました。
イチえもんが今回のセラーアップデートで一番に腹が立ったのはこの項目ですね!!!
ふざけるなっっっ!と。
簡単に説明すると、eBayの出品商品の画像でウォーターマーク(文字スタンプ)の利用を禁じる、ということです。
eBayも画像盗難の防止でウォーターマークのツールがあったよな?
ウォーターマークの削除の期限は2018年3月18日
これについてeBayコミュニティでは、数々の憤りのコメントが寄せられてますね。
「1500品の出品それぞれに12枚のウォーターマーク入りの画像を使用してる、それをもう一回撮影して画像を作り直せというのか?」とか
「画像の所有権は出品者にあるはずで盗難防止の権利はあるはず、eBayはアメリカの法律に違反してる」とか。
そこにeBay公式からの返答としては、
「Google検索の結果、消費者の購入意識の低下をもたらすのでウォーターマーク入りの画像は廃止することになった」というような答えでした。
イチえもんはウォーターマークを本格的につけ出したのは今年の春くらいからで1500品くらいが対象になると思います。
が、ウォーターマーク加工前の画像をレイさんが保管してくれてたので、なんとか「もう一度撮影から」は免れました。。
それでも一品あたり編集に3分で計算すると4500分=75時間。
1日に6時間それをしたとして13日くらい。無駄な時間やなああああああ〜〜〜
まあ、もうウォーターマーク廃止が覆ることはないとは思いますが、eBayとしては商品のカタログ化を進めるにあたりアカウント名の入った画像は使えないのでこの際で一気に廃止したろう、って腹なんでしょうね。
夏のセラーアップデートで「出品者の全ての画像をeBayカタログ商品として画像の所有者の許可なく勝手に利用する」と明言してます。
そして秋のセラーアップデートでは「自分のストア名とか付けるな!」ですね。
夏と秋に分けて説明してくるとは卑怯ですね。
ちなみに現在のeBayの画像のスキャン能力で、JANコードをアップで撮影された画像が入って入れば、それは一気にカタログ商品と紐づけられます。
イチえもんはProduct Ratingsの意味不明コメントの件でそれを発見しました、これはまた後日に詳しく記事にします。
⑸Matching new listings to the eBay catalog
2018年の春から、eBayの新規出品や編集する時に「このカタログ商品と一緒なんでは?」みたいな感じでカタログと紐づけ出品を推奨されるみたいな感じでしょうか?
ちょっと文言が曖昧なんで、あってるかどうかは不明ですが。
とにかくeBayはカタログ商品化を進めています、画像も出品者の中のいい画像を選んで他の出品者がそれに紐づいて出品するAmazon形式にすることによって全eBay内の画像総数を減らしてサーバー容量を減らしたいのもあるのでしょう。
全く関係ないけど、eBayはサードパーティ広告を廃止する、って言ってたのどうなったんや?
まだeBayの商品ページに「楽天海外向けサイト」みたいなの出てるぞ。
③Returns
これも夏のセラーアップデートであったと思うのですが、返品についての改善の説明ですね。
- 商品ページ内のリターンポリシーをバイヤーが見つけやすいようにする。
- 無料返品の設定をしているセラーはeBay内の検索で有利になる(バイヤーが無料返品でフィルターをかけてくる場合)
- 2017年秋から、無料返品にセラー保護機能が追加。 バイヤーから返品された商品が破損していたり部品が不足している場合は、商品価格の50%を差し引くことができます。
- 無料返品の設定している場合に、リストッキングフィーを請求できなくなります。
- 無料返品の設定している場合、バイヤーが返品依頼をして3日経過するとeBayが自動で返品受領し返品を進めます。
このReturnsには特に新しい情報はありませんね。
扱い商品によって違うとは思いますが、イチえもん的にはこの無料返品設定を30日にしていても、返品したいと言ってくるバイヤーはほとんどいません。
今回の改訂によっても変わるような気配はないですね。
いつも思うのですが、eBayはアメリカ間の取引に重点を置き過ぎなのではないでしょうか?
アンカーストアの特典などもアメリカセラーのみの優遇ばかりで他国のセラーは無視状態です。
破損の時の返品ラベルについても海外セラーはどうすればいいのか具体的な方法がなく、直接やり取りすればって放置されてる感じ。
とにかくeBayはルール改訂なども含め情報が錯綜してるので、何がなんだかよくわからないってのが一番の問題なのではないでしょうか?
最後に〜eBayコミュニティ
以上が2017年の秋のセラーアップデートの説明でした。
本当はeBayコミュニティのトピックで面白い、熱いものを取り上げて解説したかったんですが、ちょっと力尽きました。。
もし興味があればeBay公式のコミュニティの海外セラーの熱い咆哮を見てあげてください。
eBayコミュニティ→ http://community.ebay.com/t5/2017-Fall-Seller-Update-User/bd-p/17FallSellerUpdate
2017の夏と秋のセラーアップデートを見てきて強く印象を受けたのは、
「セラーにとって良いことが全くないアップデート」
「eBayは商品のカタログ化を本気で進めようとしてきている」
の2つです。
ただの取り締まり強化ですね。
この波は今後のeBay改変にも影響を与える大きなものになることは確定でしょう。
薄利多売の超巨大なショップや公式ブランドのショップを優遇する流れに変わってくると思います。
その流れで欧米圏のブランド本社や日本ブランドの海外支社がある国の並行輸入の取り締まりなど、セラーが考えてるよりも超強化される可能性もあります。
この「eBayセラーは今後不利になる流れ」は確定なので、「まだいけるやろ〜」ではなく、早め早めで各自で対策を考えておいた方がいいと思います。
それが自社ネットショップなのか、国内販売の再評価なのか、扱う商材の変更なのか、はそれぞれ違うと思います。
みなさん、頑張っていきましょ〜!
それではまた〜
コメント
こんにちは。いつも楽しく拝見しています。
秋のセラーアップデートでイーベイの画像に対してウォーターマークの使用を禁止すると声明がありましたが、少し前にイーベイジャパンから来たニュースメールによると、これは撤回されたんですね。
やはり、抗議がものすごいことになったんでしょうか。。。
こんにちは、ねりねりさん。
そうですね〜、撤回されました。
画像の修正を60〜70時間かけてやっていたのが水の泡になってしまいました。。
多分、eBay自身が思ってたよりウォーターマーク入り画像を探し出すのが難しかったんでやめたのかな?と思っています。
どうやって探しだすつもりだったのか気になりますね。
どちらにせよeBayの迷走ぶりに大迷惑です。